けもフレ騒動を調べてみた
けものフレンズ2の放送終了から早1か月ほど経ちましたが未だにその怒りは収まっていないように思えます。
スタッフのSNS、陰謀論、脚本やキャラクターの扱いなどなど掘れば掘るほど炎上の燃料が面白いほど湧いて出るという事態になってます。
僕個人としてはやはりたつき監督に続けて作ってほしいですが何かとそう上手くいかない事情や背景があるようで…
けもフレ2のつまらなさもさることながらガヤの争いにも疲れてしまいちょっとけもフレからは離れている状態です。
そんな中、とある授業で「1つのコンテンツの展開について調べてこい」という課題が出ました。
これはいい機会だと思い今回は「けもフレプロジェクト」の軌跡とその考察をしようと決断しました。
ここではそんな課題の内容を共有しようと簡単にまとめたものになります。
もしかしたら間違ってたり説明不足な部分もあるかと思います。
指摘してくださると幸いです。
1.けもフレの軌跡
・けものフレンズプロジェクト発足
「けものフレンズプロジェクト」というのは株式会社KADOKAWAコミックスが吉崎観音氏のイラストと世界観を使った「IP(知的財産権)」を創出することを目的にしたプロジェクトだそうです。
また、メディアミックス展開とともに動物への寄付、動物園への来園促進をしたりとその利益を動物たちに還元する目的もあるそうです。
メディアミックス展開において特定の原作シナリオを作ることは無くそれぞれが独自に展開させて盛り上げるようでその際に「原作(原案):けものフレンズプロジェクト」と表記するといいます。
「ネクソン版アプリが原作」と思いがち(僕はそう思ってました)ですが実際にはある程度の設定を守っていれば自由に展開して大丈夫みたいですね。
・プロジェクトの始動
2015年にネクソン版のアプリゲームが配信されました。
ゲーム画像を見ると『FG〇』とか『に〇んこ大戦争』みたいな感じでしょうか(どれもやったことないので間違ってたらごめんなさい)
この頃は女の子たちを「フレンズ」ではなく「アニマルガール」と呼んでいたようですね(「フレンズ」は仲間になった時の呼称)
1周年になった時完全無課金になりましたがアニメ放送を前にサービスが終了してしまいました。
次にマンガ版『けものフレンズーようこそジャパリパークへ!ー』の連載が始まりました。
これは2017年3月号までの連載だったのでアニメ放送には間に合いましたね。
内容としてはネクソン版、アニメ版とはまた違ったシナリオになってます。
・伝説の始まり
そしていよいよアニメ版『けものフレンズ』が始まります。
2016年に先行上映され、2017年にテレビ東京その他各放送局で放送されました。
この時に独特なCGと表情がSNSではやりましたね。
サーバルちゃん #猫の日 #例の顔 pic.twitter.com/OWsaawKkLw
— とっしー (@guruguru_97) February 22, 2019
(あのサーバルの顔)
最初はみんな小バカにした感じですがいざ作品を見てみると心が穏やかになるシナリオであるものの伏線がしっかりと回収された見ごたえのある作品でした。
そして何よりたつき監督をはじめとした製作スタッフの作品に対する愛が作品の高評価につながったのかと思います。
そして、アニメ放送に合わせて声優ユニットの「どうぶつビスケッツ」と「PPP」の活動も始まりました。
Mステや紅白など多くの歌番組やイベントで大盛り上がりでした。
これを契機に「けものフレンズ」が広く展開していったように僕は思います。
しまむら、動物園、ファミリーマートとのコラボなど生活のいたるところでけものフレンズを見かけるようになりました。
中でもグレープ君は大きな話題になりましたね。
#グレープ君生誕祭2019
— ヘビ棒のフレンズ🐧🍇🍺 (@hebi_bou5) April 16, 2019
本来なら今日は #羽村市動物公園 に行くべきなんですが、現在御神体が #東武動物公園 で公開中なのでこちらで☺️
リア充め末永く爆発しろ!! #グレープ君 pic.twitter.com/hu2zomPhbt
運営側の粋な計らいによって最期まで寄り添うことが出来ました。
2.怪しい雲行き
ここまで順調に展開していき、アニメ2期が期待されていましたがここでたつき監督からのある報告が大きな衝撃を与えます。
2017年9月25日にたつき監督が2期の制作から外れるという趣旨のツイートをしました。
突然ですが、けものフレンズのアニメから外れる事になりました。ざっくりカドカワさん方面よりのお達しみたいです。すみません、僕もとても残念です
— たつき/irodori@ケムリクサ (@irodori7) September 25, 2017
この報告についてたつき監督は「カドカワさん側のお達し」ということ、当のカドカワ側も「たつき監督側との大きな溝があった」とコメントした。
これに対してファンの方々は降板撤回の署名運動を始めて一晩で2万人を超える署名が集まりましたが撤回されることはありませんでした。
ここからお互いに事情について鮮明に語らなかったため様々なうわさや陰謀論も出てくるようになりなんとも穏やかな雰囲気ではなくなってきました。
僕自身もたつき監督の降板にはとても驚きました。
「たつき監督じゃなくて大丈夫かな?」
「たつき監督のままの方が絶対安泰なのにな…」
と思ったりしましたが実はそう思うことが原因だったのではとこの課題を通して思うようになりました。
これの詳しい話はまた後でということで。
ピリピリとした雰囲気の中いよいよたつき監督のいないアニメ2期が始まります。
3.攻防
多くの人がたつき監督の続編を望んでいたばかりに不安を残したまま視聴することになったのかと思います。
それゆえ無意識に評価を下げるように、どこかあらを探す見方をしてしまったのかあまり高評価は得られませんでした。
評価の原因として挙げられるのは
- 単純に構成が良くない
- 出てくるフレンズがただの迷惑野郎でしかなくてムカつく
- フレンズへの扱いがひどい、そうだとしてもケアも足りていない
- 1期のアンチテーゼととれる演出がある
などとキリがないですが話が進むごとに何かと反感を買っているようでした。
僕個人としてはトラブルが起きてそれでもなお余計にめんどくさいことになるというシナリオとキャラクター達のあまり優しくないトゲのあるふるまいはあまり好きになれませんでした。
たつき監督のシナリオと雰囲気が全く異なるのと、吉崎作品をあまり見たことが無いことで耐性が無いから拒絶反応が出ちゃったのかもしれません。
更に始めの数分ダイジェストで前回のくだりをもう一度見せられるという…
あと気になったのはたつき監督を外した割には前作の影響をモロに受けてるなというところですかね。
コマ数の少ないCGやBGMの使い方、次回予告のキャラクターなど前作にあやかりたいように思えて仕方ありません。
よく言えばインスピレーションではあるのでしょうが個人的には見よう見まねでけものフレンズを作ったように見えてしまいました。
何がともあれ少なくとも「2」を名乗るにはふさわしくない出来だったと思います。
僕はてっきり前作と全くつながってないシナリオでやるのかと思っていました。
もちろん肯定的な意見はあるもののSNS上には前作ファンの不満が爆発していました。
初期のころはまだこれから逆転していくかなと思いきや最終回のアンケートは「良くなかった」が95%を超えるというボロボロという結果に…
対して同時期に放送されたたつき監督の『ケムリクサ』は「とても良かった」が98%を超えるという対照的な結果になりました。
また、作品外でも何かとお騒がせなことが多くあり、スタッフのSNS上での不適切なふるまい、自演の噂、未成年連れまわしの噂、出資企業の暴力団とのつながり疑惑、オーディション台本盗作事件などなど敏感な時期に不祥事が次々と発覚しました。
明確な根拠がない所もあり、具体的な内容は書きませんがけもフレ2の内容と重ね合わせるとどうしてもたつき監督側への悪意や嫌悪と解釈する人が出てきました。
しかもアンチの攻撃の材料になってしまいます。
結果的には誰も得しない結果で後味の悪い感じですね…………
悲しい…………
4.個人的な考察
僕のけものフレンズとの出会いはアニメ1期からです。
ゆるい雰囲気でありながら見ごたえのあるシナリオで「得意なことはみんなそれぞれある」というメッセージ性に心惹かれました。
基本的にネガティブなことは避けていて今まで騒動のことは詳しくなかったです。
一連の流れを知る前には「たつき監督が作った方が絶対売れるでしょ…………」と思っていたのですが知ってからはこの判断は妥当だと感じました。
大前提、このけものフレンズプロジェクトは「吉崎観音氏のIPをつくる」目的で始まっています。
ですが、我々が「けものフレンズ」と聞いたときに連想されるのはあのたつき監督の作画や、「すっごーい!」や「きみは○○のフレンズなんだね!」といった世界観を思い浮かべる人も少なくないのではないでしょうか。
このまま人気が出てしまいけものフレンズプロジェクトの中でたつき監督の権力が上がってしまうのを恐れてこのような判断を下したのかと考えました。
おそらくKADOKAWA側の言う「溝」がここに当たったのかもしれません。
しかし、その後始末が大変です。
我々はあの優しい世界観に慣れてしまい、次回作にもそれを期待していました。
ですが、いきなり吉崎観音氏の世界観を入れてしまったことで拒絶反応が出てしまいました。
ただ単に「つまらない」だけなら被害は最小限に済ませられたのかもしれませんが、上記のようなスタッフの振る舞いや意味深な演出が炎上の燃料になってしまったのではないかと僕は思います。
端的に言えばけものフレンズプロジェクトの面子を守った(つもり)が、コンテンツやビジネスとしては最悪の事態を招いてしまったと思います。
ですが、我々もたつき監督を持ちあげすぎてしまったのかとも思うところがあります。
…………いや、違うか、いい作品を作ったんだから当たり前か。
けれども「けものフレンズ=たつき監督」の構図を生んでしまったのも確か。
うーん…………個人的にはもっと早くけものフレンズプロジェクトについて知っておいた方が良かったのかもしれません。
難しいですね…………
あれだけ大好きだったけものフレンズがこんなにまでなるとは夢にも思いませんでした。
とても心が痛いです。
とはいえ僕自身も2期は好きになるのは難しいので2次創作を楽しむことで落ち着きたいと思います。
どうなるけものフレンズ…………
稚拙で長い文章でしたが最後まで見てくださりありがとうございました。